カンタン下処理で、わらびを食べよう!
春の香りを届けてくれるうれしい食材「山菜」。そのほとんどがそのまま食べることはできず、それぞれの山菜に合ったアク抜きの仕方で下処理を行わなければいけません。アク抜きというのは、食材を水にひたして、渋み・苦みなどの食用には邪魔になる成分(アク)を抜くことを言います。アク抜きなんて面倒!と何となく敬遠して買ったことがない…山菜が並ぶ店頭ではそんな声を時々耳にします。忙しくて慣れない料理には手間をかけてられない方も多くおられるかと思います。そんな方にでもぜひ山菜は春の風物詩として、料理してもらいたいです。
わらびは下処理が必要な山菜
都市部の人にとって、食材は季節の移ろいを感じられる身近な自然の恵みです。まずは、最も手軽にあく抜きができる山菜から始めてみましょう。おすすめは「わらび」です。わらびは少しお辞儀をした格好に、先の熊手のようにのびた小さな芽がとても愛らしい姿の山菜です。生のわらびは「ブタキロサイド」という毒素を持ち、あく抜きを十分にしないと「わらび中毒」を起こしてしまいます。「ブタキロサイド」はたくさん取り過ぎると骨髄を破壊してしまう強い毒性をもった成分です。聞いただけでもゾッとするほど怖くなりますが、いとも簡単にあく抜きでき、安心・安全に食べることができます。どうぞご安心ください。
わらびをあく抜きする方法
わらび1束分(約150g)のあく抜き方法
1.バットにさっと水洗いしたわらびを並べる。
2.食用の重曹小さじ1/2を全体に振りかける。
3.沸騰したお湯をまんべんなくかける。粗熱が取れたらふんわりラップをかけ、ひと晩(8時間程度)そのまま置く。
ひと晩置くと、水の色が緑色になっています。使う際はこの水を捨てて、流水できれいに洗い流します。油を使う料理を作るならこのまま使ってください。煮浸しなど、油を使わない料理に使う場合や、食べてみてまだアクが残っている場合はバットに真水を張り、1時間ほど置いてください。
日本の春の恵み、ぜひご自宅でお楽しみください。