しいたけが私たちの食卓にあがるまで
しいたけは煮て良し、焼いて良し、干して良しと万能に使えるきのこなので、日本の食卓には欠かせない食材です。
しいたけの歴史は古く、鎌倉時代の書物には干ししいたけについての記述が残されているほどです。ただ当時は自生しているしいたけしかなく、とても貴重だったそうです。江戸時代に入り、干ししいたけ用の人工栽培が始まりましたが、しいたけの栽培は難しく、上手く育てるのは非常に大変だったようです。今のように生のしいたけも広く食卓で楽しめるようになったのは、昭和に入ってから。原木栽培や菌床栽培という栽培法が確立されたことにより、しいたけの収穫量が飛躍的に上がった為です。多くの方達の長い時間の研究と努力があったからこそ、今こうして私たちは生のしいたけも干したしいたけも楽しめているんですね。
しいたけの旬の時期は?
しいたけはきのこなので、なんとなく秋に旬を迎えるイメージが強い方も多いかもしれませんが、しいたけの旬は3月から5月までの春の時期と、9月から11月までの秋の時期の年2回。一般的にきのこの旬と言われている秋だけではなく、しいたけは春にもそのおいしさを味わうことができるんです。春に採れるしいたけは、「春子」、秋に採れるしいたけは「秋子」と呼ばれているんですよ。
おいしいしいたけを見分ける四つのコツ
生のしいたけのおいしさを存分に味わうには、おいしいしいたけを見分けることが重要です。おいしいしいたけの見分け方には四つのコツがあるんですよ。
見分け方のコツその一、「かさの開き具合をチェックする」
かさが開いていくほど鮮度は落ちてしまっているので、かさが開きすぎていないものを選ぶようにしましょう。理想のかさの開き具合は、6割から8割です。
見分け方コツその二、「かさの裏側もチェックする」
しいたけのかさの裏側は新鮮であれば白っぽく、ひだの部分も綺麗で元気良くハリがあります。鮮度が落ちてくると茶色っぽく色が変わり、ひだのハリも変化してくるので、できるだけかさの裏が白く、ひだにハリがあるものを選ぶようにします。
見分け方のコツその三、「肉厚なものを選ぶ」
肉厚のしいたけには、旨味と瑞々しさが詰まっています。肉厚であればよりしいたけ独特の食感も楽しむことができますから、おいしいしいたけを選ぶ際には、大きさよりも肉厚かどうかを重視して選ぶようにしましょう。
見分け方のコツその四、“軸の状態を見る”
しいたけは育つ環境によって軸の長さや太さが変わっていくと言われています。その中でも適切な寒暖差と湿度の中で育ったしいたけは軸が短く、太い傾向にあり、味もおいしくなるそうです。
いかがでしたか?
おいしいしいたけの見分け方のコツについてご紹介しました。
今回ご紹介した四つのコツを参考に、よりおいしいしいたけを堪能してください。